グリーンの改善という大きな任務を請け負って美浦ゴルフ倶楽部に到着したのは、2010年11月下旬のことでした。 「お客様にプレーしていただける状況ではない。」グリーンを見て、そのとき率直に感じました。しかし、メンバー様の美浦メンバーであるというステイタスを失墜させるわけにはいきません。「かつての誇り高いトーナメントコースを取り戻さなければ。」私たちの大きな挑戦が始まりました。
コース管理の責任者として、グリーンの回復していないコースにお客様をお迎えすることほどつらいことはありません。 「お客様にこれ以上のご迷惑をおかけするわけにはいかない」と、異例ともいえる1月中旬のグリーン張替えを決断。低温のなかで根付くのかという不安はありましたが、保護の方法を工夫して早期に回復させることを決意しました。 ゴルフ場の営業時間を制限し、不安を抱えながら作業に明け暮れる日々。理事会の席では、理事長から一言「自信はありますか?」と問われました。「自信はあります。ただ、確信はありません。」そう答えざるを得ませんでした。
スタッフには、「ここにいる誰一人も欠くことなく成功にたどり着こう。言い訳せずに作業に取り組もう。失敗した時の責任はすべて私にある」と伝えました。言い訳をしないために、皆で問題点を出し合い徹底的に話し合って解決策を考えました。スタッフの間に思ったことを自由に言い合える雰囲気が生まれていったのです。スタッフの意識改革なくしてグリーンの改善は成し遂げられなかったでしょう。
芝と格闘する日々のなか、私たちスタッフを支えてくれたのは理事長、理事の方々、分科会委員の方々を始めとする多くのメンバー様からの励ましでした。「頼むぞ」、「大丈夫か?」など温かい言葉の数々。 酷暑の時期、日中の最も暑い時間帯にスタッフがじょうろでグリーンのスポット散水を行っていると、たくさんのお客様から「じょうろで水撒きなんて大変だね。頑張って」と声をかけていただきました。
コース状況が改善していくとともに、お客様アンケートに寄せられる声が少しずつ変化していきました。数ヵ月前までお叱りの言葉ばかりが並んでいたアンケートに、「グリーンが良い」、「コンディションが素晴らしい」などのコメントが現れ始めたのです。コメントを読むのが楽しみになり、スタッフにとって大きな励みとなりました。美浦ゴルフ倶楽部の再生が実現しつつあることを実感しました。
コースコンディションはお客様にお褒めの言葉をいただける状態まで戻すことができましたが、不良箇所の改修には多くの時間を費やす結果となりました。その間ご来場いただきましたお客様にはご迷惑をおかけいたしましたことを改めてお詫び申し上げます。 美浦ゴルフ倶楽部のコース管理スタッフは、来場されるお客様の期待を裏切らないことを第一の使命と考え、日々のコース管理業務に従事してまいります。 皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。








